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住宅ローンの「収入合算」と「ペアローン」はどう違う? (2019年07月20日)

マンションの購入を検討しています。私1人では借入可能額が希望額に足りないので、共働きの妻と2人で住宅ローンを借りたいと考えているのですが、どんな方法がありますか? 注意点なども教えてください。(34歳 会社員)
2人で住宅ローンを借りる方法には「収入合算」と「ペアローン」の2つがあり、収入合算はさらに「連帯保証型」と「連帯債務型」の2つに分かれます。 それぞれの特徴と注意点を確認してみましょう。

収入合算(連帯保証型)とは

収入合算とは、本人の収入に配偶者や親族などの収入を合算し、借入可能額を増やす方法です。 合算できる金額は、全額を合算できる場合の他、合算者の2分の1までや、主債務者の2分の1までなど、金融機関によって異なります。 収入合算できる対象者の年齢や年収、雇用形態(正社員、派遣社員、パート)などの条件と合わせて、事前に確認しておきましょう。

収入合算の連帯保証型は、夫婦の一方が債務者、もう一方が連帯保証人となって1本の住宅ローン契約を結ぶものです。 債務者の返済が滞った場合、連帯保証人はローンの返済義務を負います。

連帯保証人は債務者ではないため、住宅ローン返済の一部を負担していたとしても住宅ローン控除やすまい給付金を受けることはできませんし、住宅ローンの部分の所有権を持つこともできません。 また、連帯保証人は団体信用生命保険(団信)に加入することはできない点にも注意が必要です。 連帯保証人に万一のことがあった場合、連帯保証人が負担していた分も債務者が返済しなければなりませんので、生命保険を活用するなどして、あらかじめ対策をとっておく必要があります。

収入合算(連帯債務型)とは

収入合算の連帯債務型は、夫婦の一方が主債務者、もう一方が連帯債務者となって1本の住宅ローン契約を結びます。 主債務者も連帯債務者も住宅ローン全額の返済義務を負います。

連帯保証型と大きく異なるのは、連帯債務者も住宅ローン控除やすまい給付金を受けられる点です。 所有権についても、それぞれの住宅ローン返済の負担割合に応じて持つことができます。

連帯債務型の注意点は、フラット35以外の取り扱いが非常に少ない点と、連帯債務者は通常、団信に加入できない点です。 ただし、フラット35を収入合算の連帯債務型で利用する場合には、夫婦のどちらかが死亡・高度障害状態になった場合に、住宅の持分や返済割合等にかかわらず残りの住宅ローンが全額弁済されるデュエット(夫婦連生団信)を利用することができます。また、一部の金融機関でも連生団信の取り扱いがあります。

ペアローンとは

ペアローンは、夫婦それぞれが住宅ローン契約を結ぶ方法です。互いに相手の連帯保証人となって、2本の住宅ローン契約を結びます。

夫婦ともに住宅ローン控除やすまい給付金を受けることができ、それぞれの住宅ローン返済の負担割合に応じて所有権を持つことができます。 また、団信には夫婦それぞれ加入します。

ただし、団信で保障されるのは亡くなった本人の住宅ローンのみで、自分の住宅ローンは引き続き返済しなければなりません。 また、住宅ローンを2本契約するため、事務手数料などの諸費用が多くかかります。

夫婦で住宅を購入する場合の注意点

夫婦で住宅ローンを借りる一番のメリットは、借入可能額が増え選択肢を広げられることです。 しかし、住宅ローンはいくら借りられるかよりも、いくらなら返し続けていけるかが重要です。 出産や育児によって収入が減ったり離職したりする可能性があるか、転職や独立を考えているか、子どもの教育方針や老後の生活など、夫婦の働き方や家族計画についてよく話し合い、自分たちに合った無理のない借り方を検討しましょう。

担当:宮野 真弓 (執筆:2019年07月16日)

ファイナンシャル・プランナー(CFP(R))、一級ファイナンシャル・プランニング技能士。

大学在学中にFP資格を取得。証券会社、銀行、独立系FP会社を経て独立。忙しくても無理なく実践できるメリハリ家計を提案するママFP。
ライフプラン全般の相談業務や家計簿診断、ライフプランセミナー講師、FP資格取得講座の講師として活動中。
学校での金銭教育にも注力している。